動き回る動物もGPSがリアルタイム追跡

GPSを使えば犬や猫など迷子のペット探しや野生動物の生態調査まで可能です

動き回る動物もGPSがリアルタイム追跡

動き回る動物もGPSがリアルタイム追跡

普段から動き回っている、猫や犬を初めとした動物もGPSがリアルタイムで追跡してくれます。GPSというと位置確認のイメージが強いかもしれませんが、技術は進化しており、今や携帯電話にはもちろん、小型端末もたくさん登場しているのです。そのため、動物への装着も容易となり、今までは不可能だった動物のリアルタイムGPS発信機でGPS追跡が可能となりました。

たとえば家族の一員であるペットが行方不明になった際、GPS発信機が装着されていれば検索して探し出すことが可能。最近ではペットの首輪などに装着する超小型のGPSを利用している家庭も多いようです。

さらに、野生動物の調査にもGPSは利用されています。これによって今までよりも詳しい動物の情報が明らかになり、生物学は少しずつですが前進しています。人間が24時間、動物に密着するのはとても大変なことですが、GPSなら自動で行動範囲を記録してくれるのです。

意外なところではサファリパークでもGPSを採用。これによって今まではできなかった動物の解説や案内を実現しています。 騒音やゴミ問題で被害をもたらすカラスの対策としてGPSを使うこともあり、とにかく動き回る動物とGPSというのは、いろいろな意味で相性が抜群です。

そんな動物とGPSの関係性をここでは詳しく説明していきます。どんな風にGPSが使われているのか、自分のペットにGPSを使うにはどうすればいいのか、じっくりと見ていってください。

犬・猫の迷子対策にGPS発信機

犬・猫の迷子対策、今はどんなものが主流なんでしょうか。 GPS発信機などを使って、居場所の追跡がリアルタイムでできるものが安心ですが、実際、犬や猫用の追跡型GPS発信機は販売されているのでしょうか。

実は、主人が知人から子犬の柴犬を譲り受け、何の相談もなしに連れて帰ってきたのです。息子は飛び跳ねて喜んでいました。主人も息子も、前から犬を欲しがっていたのは知っていましたが、私には青天の霹靂。誰が世話するの?私?と最初は重荷に感じていましたが、息子の喜ぶ姿を見ると主人に文句を言う気にもなれず、家族が増えたのだと前向きに思考チェンジ!実際一緒に過ごしているうちに、子犬との生活が楽しくなってきました。

我が家に犬がやってきてすぐにペットショップへ行きました。必要な小物を揃えるためです。そして、私はペットの迷子対策グッズにどんなものがあるのか期待していました。というのも、私も幼少期に猫を飼っていたのですが、迷子になってしまい、そのまま家には戻ってきませんでした。迷子になった日、父が車で磯釣りに行っていました。そのとき、偶然車の中でお昼寝をしていた猫は海に着くなり外に飛び出し、呼んでも帰ってこなかったそうです。その後、家族で海に行き、名前を呼んで探しましたが見つからず、後日、迷子猫のポスターも貼りましたが、結局2度と会えませんでした。私はとても悲しくて、しばらく父には怒っていました。そのときの悲しさを、息子には味わって欲しくないと思い、迷子対策をちゃんとしようと決めていたのです。また、迷子になったペットたちが帰ってこなかった知人をたくさん知っていたので、なおさらです。

ペットショップ内の首輪コーナーには、たくさんの首輪がありました。サイズも豊富です。肝心の迷子対策については、「迷子札」しかお店には置いていないとのことでした。緊急連絡先を書いた迷子札を首にぶら下げておけば、迷子は防げるのでしょうか。迷子になり、保健所に連れて行かれてしまったときに、迷子札がついていれば手元に戻ってくる確率は高いですが、それまで迷子札が無事についているか不安です。かわいいけれど、ちょっと心許ないなと購入するのはやめました。

店員さんに「追跡型GPS発信機はないか?」と訊ねると、取り扱っていないとのこと。ならばと、ネットで検索。いくつかのサイトを見て、首輪と一体型の追跡型GPS発信機を購入しました。費用はそれなりにかかりますが、悲しい思いをしないための必要経費です。子犬の時期は、まだ追跡型GPS発信機はつけませんでした。成犬になった頃、追跡型GPS発信機付きの首輪に切り替えました。ちなみに、猫用はサイズを小さくしなければならないとう難点があり、まだ日本では品揃えが少ないようです。

GPS追跡機能がついているキッズ携帯をずっと息子に持たせているので、犬用もあるだろうと思っていました。しかし、量販店ではまだ出回っていないようですね。GPS発信機なんておおげさだ!と思う人も多いと思いますが(私の主人は「犬用のGPS発信機なんて必要ない」、父は「GPS発信機?船釣りに使うやつか?今は便利な世の中だねぇ」だそうです)、犬が誘拐される事件もよく耳にしますし、何かある前に対策を講じておくのが安心です。まぁ、我が家のわんちゃんは、血統書も何もついていないただの柴犬ですが、自分よりも力の弱い小さい動物にいたずらをする心ない人もいますからね。GPS発信機を使ってわんちゃんを守れたらいいなと思って、購入しました。

我が家は地方の田舎暮らし。休日はアクティブに過ごします。もちろん、わんちゃんも一緒に連れてきます。同じ県内にある実家の裏には山があり、そこで犬を放して一緒に散歩することもあります。物音がすると、草むらに飛び込んでいくのでヒヤヒヤしますが、御守りにGPS発信機があるので多少は放置しています。山の中だとGPS発信機に多少の誤差があるようですが、今のところ問題なく使えています。

また、海にも行きます。主人の趣味はサーフィンで、シーズン中は毎週末海で過ごします。県外からもサーフィンを楽しみに来る人がいるほどの人気のスポットが自宅から車で1時間程度の場所にあります。家族で一緒に海にお出かけのときには、事前に追跡型GPS発信機の電池を新しくしておきます。あれ?どこ行った?見かけないぞ?と思ったら、すぐ手持ちのスマホでGPS発信機を使い、位置を追跡します。すぐに見つけないと、時間が経てば経つほど見つかる確率も下がるそうです。

スマホを片手にGPS発信機で居場所を追跡すると、案外近くにいたり息子と一緒に遊んでいたりします。そのときの息子の顔は、本当に楽しそうです。ドッグランや散歩中に、犬の飼い主さんから「首輪に何つけてるの?」とGPS発信機のことをよく聞かれます。「追跡型GPS発信機ですよ」と説明すると、大半の人は興味津々でいろいろ聞いてきます。「どこで買ったのか」「使い勝手はどうか」など、つっこんだ質問をされます。みんな愛犬を守るアイテムを求めているのだと思います。我が家の大切な家族を迷子から守ってくれるGPS発信機、重宝しています。

野生動物の生態解明にGPS発信機

子どもが産まれて、子ども向けのテレビ番組や本を見るようになりました。今流行っている歌よりも昔ながらの童謡、若手俳優さんよりNHKの「おかあさんといっしょ」の出演者の名前を知っていたり、子育てあるあるだと思います。今、我が子は動物が大好き。動物の絵本を毎日読んでくれとせがみます。また、ライオン、シマウマが主人公のアニメ映画『マダガスカル』シリーズは、もう何度も見ています。テレビや本を見ていると、GPS発信機などの最新機器を使い新しい動物の生態が解明されていて、私が子どものときに教わった生態と違うことも多々あります。

例えば、ハイエナはライオンやチーターの獲物を横取りする悪者というイメージでしたが(アニメ映画『ライオンキング』でも悪役でした)、実際は自分たちで狩りをすることが多いのだとか。そして、ハイエナは他の肉食動物に比べあごが強く、固いものも食べられる特徴があるため、固くなって他の動物が食べられない死肉も食べられるのです。いつも横取りしているわけではなく、サバンナの掃除をしていたんですね。

他にもあります。コウテイペンギンは世界一過酷な子育てをしているって知っていました?夏は海で過ごし、繁殖の時期になると50キロも移動して、繁殖地に移動。そして、メスが卵を産んだ後、卵がふ化するまでオスは飲まず食わずで温め続けるんです。一説によると、たまに雪を口にする程度で60日飲まず食わずだとか。さらに繁殖地に移動する日数を含めると100日以上飲まず食わずの場合もある、餌は海岸から160キロ離れた海の中でとってくる、ペンギンは最長20分も海に潜る事ができるなど動物の生態はかなり具体的な数字まで今の研究で分かってきています。

動物の生態についての新しい発見には、GPS発信機が一役買っているそうです。野生動物に人間がつきっきりで観察し続けるのは、大変ですよね。特に、ペンギンなど海でも生活する生き物や、空を飛ぶ鳥となるとさらに難易度はあがります。でも、一度捕獲した個体に、追跡型GPS発信機を装着すれば、あとは離れたところにいても問題がありません。GPS発信機で位置検索をすれば、居場所が分かるのですぐ追跡し何をしているか観察できますし、探しまわる手間が省けます。

追跡型GPS発信機と一体型の首輪は、人間が外さなくても自然と外れるタイマー式と、リモコンで遠隔操作が仕組みがあるそうです。これなら動物への影響も少ないですよね。 他にも、GPS発信機ロガーを使って日々の行動を記録し、野生動物の生活サイクルや行動範囲を調べることも実際に行われているそうです。こういった追跡型GPS発信機付きの首輪などは、海外メーカーが多いのですが、日本でも取り寄せることは可能です。

日本では特に作物の鳥獣被害対策にGPS発信機が活用されているそうです。実は、私の実家には野生のいのししが出ます。祖母が趣味で家庭菜園をしているのですが、美味しい時期を狙っていのししはやってくると憤慨しています。電気柵を設置したのですが、抜け穴を見つけては、作物を荒らしていくそうです。こういった、鳥獣被害対策にGPS発信機を導入している自治体もあるそうです。捕獲したサルに追跡型GPS発信機をつけ、自然に戻した後、また里に下りてきたら、GPS発信機を利用してアラームを鳴らし、威嚇するという方法です。人間がいるときは、サルやイノシシも畑を荒らしたりしませんが、常に畑に居続けるのも難しいですよね。実際、夜の被害が大きいと祖母も言っていました。祖母の場合もう80歳過ぎの高齢ですから、イノシシを捕獲するのがまず難しいですが、捕獲できたとして追跡型GPS発信機がつけられたら、どこから進入しているのか追跡し進入経路が分かるだけでも対策が打てると思います。 他にも、熊による死傷事件も日本ではよく聞きます。人間に害のある害獣として殺されてしまうのですが、GPS発信機など最新鋭の機械を手に使い、熊が人間を襲う前になにか策が打てたら、このような悲しい事件も減るのかなと思います。

これから、もっと野生動物の生態が解明されていけば、人間と動物も一緒に暮らしやすくなるのかなと思いを馳せています。

今どきのサファリパーク事情

大型連休に家族で国内旅行。一番の目的は、身近に動物が見られるサファリパークです。動物が檻に入った動物園は近所にあるのでよく行くのですが、サファリパークは初めてです。自然に近い環境で過ごす動物たちを見れ、大自然に飛び込んだかのような疑似体験ができると特に私がワクワクしていました。 今回訪れたサファリパークでは、サファリパーク専用の従業員が運転するバスでパーク内を移動するか、それとも自分たちの車で移動するか。1歳児がいたので、マイカーを選択しました。パンフレットに乗っている地図を見ながら動物を探すのはいいけど、動物についての特徴とか説明はどうするのかなと思っていたら、従業員からGPS追跡機能付き音声ガイドを渡されました。GPS発信機って、位置追跡だけの機能ではないんですね。これがあれば、ガイドさんがいなくても目の前にいる動物の解説をしてくれるという優れものです。気分は、探検家。早速パーク内に車を進ませます。

サファリパーク内は、どの動物もゆったり過ごしていました。少し前をサファリパークの専用バスが走っていたので距離を取ってついていきました。バスの中からは、草食動物、肉食動物問わず餌をあげることができるので、バスに動物たちが群がります。その様子を、車の中から客観的に見ることができました。必至にバスにしがみつく子もいれば、誰かがこぼした餌を必至に探す子もいて、それぞれ個性があるんだなぁと楽しんでいました。ライオンゾーンでは、なぜか私たちの車が取り囲まれる自体になりましたが、パトロールをしている係の人がすぐに追い払ってくれました。あの緊迫感は、サファリパークならではですね。GPS追跡機能付き音声ガイドの説明もしっかり聞き、あっという間の30分ドライブでした。子どもたちは車が襲われなくてよかった、とはしゃいでいました。やっぱり、動物園とサファリパークは満足度が違うなと思いました。子どもウケ抜群!親としてはガッツポーズですよね。他にもサファリ内を安全に歩くコースや、動物たちと触れあえる場所もありました。ライオンの赤ちゃんと一緒に写真を撮ったり、カンガルーに餌をあげたり120%楽しめました。サファリパークのおかげで、家族旅行の良い思い出がまた一つできました。

すっかりサファリパークが気に入った我が家。今度はさらに遠出をして、CMで有名な富士サファリパークに行こうと盛り上がっています。このサファリパークは、GPS発信機搭載のナビゲーションカーなるものがあるとか。しかも、ゼブラ柄のランドクルーザー。これには主人が反応しました。サファリゾーンは自家用車でも乗り込めるけど、このナビゲーションカーだと、なんといっても車中からキリンに餌があげられるんです。専用バスは子どもたちがもう少し大きくならないと他の人に迷惑をかけそうなので、家族だけでドライブができるこちらを使いたいなと思っています。日本一広いサファリパークとあって、車でサファリゾーンをまわるのに60分かかるそうです。これだけ広いと、地図だけでは不安です。社内にはタッチパネルの液晶が搭載されていて、GPS発信機で自分たちの位置追跡ができ、迷子になったり、動物を見損ねたりする心配をしなくていいんです。これなら、広いサファリパークでも十分楽しめますね。富士サファリパークは次の夏に行く予定です。子どもたちはもちろん、私も今から待ちきれません。