動き回る動物もGPSがリアルタイム追跡

GPSを使えば犬や猫など迷子のペット探しや野生動物の生態調査まで可能です

動き回る動物もGPSがリアルタイム追跡

野生動物の生態調査にGPSで追跡

野生動物の知られざる生態を調査するため、動物にGPS発信機を装着し、それを追跡するという方法が一部でとられています。たとえば四国では三頭のツキノワグマを対象とし、それぞれにGPS発信機が取り付けられました。これにより絶滅が危惧されるツキノワグマの生態を調査。結果を元に絶滅の危機から救おうという試みなのです。

ツキノワグマへのGPS発信機の装着は非常に困難を極めましたが、無事に成功し、山中へ返され、GPSによる記録の収集が進められています。生態がいきなり全て判明、なんてことはありませんが、GPSの力で少しずつ新事実が明らかになり、いずれは絶滅の危機を回避することができるでしょう。

一部の地域で見られるサルの被害を回避するために、サルへGPSを装着し、それを群れに戻して生態調査をするという実験もおこなわれています。サルというのは非常に賢い生き物ですが、GPSの力があれば群れの行動を記録し、そこからパターンを割り出して捕獲することも可能でしょう。この技術はサル以外の動物にも応用することができ、動物から受ける数々の被害はこれからも減少していくはずです。

GPSだけでなく、動物がどんなものを見ているのか、何を聴いているのか、といった情報まで記録するバイオロギングという調査もおこなわれており、いかに現代の技術が野生動物の調査に役立っているのかが分かります。まだ知られざる野生動物の神秘。これからも研究結果から目が離せません。